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AIだけでYouTubeショートを全自動制作:ドラゴンボール サイヤ人襲来編③を20分45秒・約83円で作った記録

公開日:2026.11.07 更新日:2026.11.08 執筆:SSエンジニアリング 編集部
AIだけでYouTubeショートを全自動制作:ドラゴンボール サイヤ人襲来編③を20分45秒・約83円で作った記録

「AIだけでYouTubeショートをどこまで作れるか」を試している個人開発の記録です。今回は、鳥山明『ドラゴンボール』(集英社/週刊少年ジャンプ)のサイヤ人襲来編から、ナッパとベジータとの戦いを紹介するショート動画を作りました。原作ファンによる非公式の紹介(オマージュ)動画で、原作のセリフは使わず、あらすじをナレーションと棒人間アニメで紹介しています。人が行ったのは、題材の一覧を設定ファイルに書いたことだけです。

作った動画の概要

項目内容
題材ドラゴンボール サイヤ人襲来編③ ナッパとベジータ
長さ1分06秒
場面数12
登場人物悟空、ベジータ、ナッパ、ピッコロ、悟飯、クリリン、天津飯、餃子、ヤムチャ、ヤジロベー(10人)
形式縦型 1080×1920・30fps(YouTube ショート)
フレーム数3945
効果音の数59

登場人物が10人と多く、戦闘シーンも続く回なので、棒人間でどこまで描き分けられるかも見どころでした。

仕組み:工程ごとの役割と使った技術

全体はPythonで書いており、GCPのCloud Run JobsとCloud Schedulerで定期実行しています。ローカルでも同じコマンドで動きます。

1. 台本づくり(Claude API)

Claude API(claude-opus-5-5)の構造化出力を使い、場面ごとのナレーション・字幕・読み・登場人物の見た目・動き・カメラ・効果をJSONで出力させます。後工程はすべてこのJSONを読んで動くので、台本が「設計図」の役割を持っています。

2. ナレーション(VOICEVOX)

VOICEVOX(ずんだもん)をDockerで動かし、字幕1行ずつ音声合成しています。行単位で音声の長さがわかるので、字幕と音声のタイミングを自然に揃えられます。

3. 映像(自作の棒人間レンダラー)

Pythonとcairoで作った自作レンダラーです。関節角度でポーズを作り、パンチ・気功波・飛行など28種類の動きと背景・エフェクトを1コマずつ描いて、ffmpegで動画にします。

4. 効果音・字幕

  • 効果音:numpyで波形から合成(外部素材なし)
  • 字幕・見出し:Pillow + Noto Sans CJK

5. 公開前チェック(Claude)

Claudeがサムネイル画像と台本を見て、原作との事実関係・権利・YouTubeポリシーを審査します。問題があれば台本を自動で直して作り直します。

6. YouTubeへの投稿

チェックを通過した動画をそのまま投稿します。

工程別の制作時間

工程時間
台本づくり(Claude)1分46秒
ナレーション音声(VOICEVOX)37秒
棒人間アニメの描画・動画化8分12秒
公開前チェックと修正(Claude)10分10秒
YouTube への投稿0秒
合計20分45秒

時間の約半分は公開前チェックと修正です。描画は3945フレームを1コマずつ描くため、8分12秒かかっています。

費用

工程Claude呼び出し回数入力トークン出力トークンClaude費用
台本づくり14,13311,944$0.26(約38円)
公開前チェックと修正320,98710,537$0.29(約44円)
合計425,12022,481$0.55(約83円)

1ドル=150円で換算しています。ナレーション・描画・効果音はローカルのツールで生成しているため、Claude費用はかかっていません。

AIのチェックで見つかった問題と直し方

1回目:元気玉の場面の簡略化

1回目のチェックの判定はOKでしたが、場面[10]の「クリリンが撃ち込んだ!」という表現に警告が出ました。原作では、クリリンが投げた元気玉はベジータに一度かわされ、悟飯が跳ね返して命中させています。Claudeは「誤りとまでは言えないが、簡略化しすぎ」と判断し、「クリリンが投げ、悟飯がはね返して命中!」のような表現を提案しました。

この指摘を受けて台本が自動で修正され、完成版のナレーションは「ヤジロベーが尻尾を斬り クリリンが元気玉を投げ 悟飯がはね返して命中!」になっています。事実関係がより正確になっただけでなく、悟飯の見せ場も伝わる形になりました。

2回目:見た目とタイトルの指摘

2回目のチェックも判定はOKで、次の2点に警告が出ました。

  • キャラクターの見分け:悟空・ベジータ・悟飯がいずれもトゲトゲ髪の棒人間で、手がかりが服の色と尻尾だけ。大猿化や元気玉のシーンで誰が誰か分かりにくい可能性があるため、髪型の形や体格、名前ラベルで差をつけるとよい、という提案。
  • タイトルの尺表記:「【60秒でわかる】」が実際の尺と合っているかの確認。今回の動画は1分06秒です。

どちらも警告レベルで公開はされましたが、レンダラー側やタイトル生成側で改善すべき課題として受け止めています。

やってみてわかったこと・今後

  • 事実チェックはAIでも実用になる:明らかな誤りでなくても「簡略化しすぎ」を拾い、具体的な直し方まで出してくれる。そのまま台本修正に回せるのが大きい。
  • 棒人間の描き分けが限界に近づいている:登場人物が10人になると、同じ髪型のキャラが重なる。髪型パーツや体格、名前ラベルの追加を検討中。
  • メタデータも審査対象にする価値がある:タイトルの「60秒」と実尺の差のような点は人が見落としやすい。今後はタイトル生成時に実尺を参照させたい。
  • 時間の中心はチェック工程:品質を担保する工程に時間を使うのは妥当だが、修正の往復を減らす工夫は今後の課題。

まとめ

題材を設定ファイルに書くだけで、台本・ナレーション・棒人間アニメ・効果音・公開前チェック・投稿までをAIとプログラムだけで実行し、制作時間20分45秒、Claude費用約83円で1本のショート動画ができました。特に、AIの審査が元気玉の場面の簡略化を見つけ、台本を自動で正確な表現に直した点は、全自動化でも品質を上げられる手応えになりました。一方で、キャラクターの描き分けやタイトルの尺表記など、AIが指摘してくれた改善点も残っています。次の動画ではこれらに手を入れていく予定です。

※動画は原作のファンによる非公式の紹介動画です。登場人物は棒人間で表現しており、原作の絵・音声は使用していません。音声: VOICEVOX:ずんだもん

執筆者

SS
SSエンジニアリング 編集部

中小企業のAI活用・業務自動化・ITに関する情報を発信しています。本記事はAIの支援を受けて作成しています。内容は公開時点の情報に基づくため、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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